考え直して部屋に戻った時、私の携帯が鳴った。



「もしもし?あ、優香??」


出てみると、中学からずっと一緒で、この春からの大学も一緒の優香からだった。


『あ、陽ーーー???今日夕方暇ーー??何人かとご飯べにいこうって話になぅたんだけどーー!!』



「優香……私の引越しの手伝いはしてくれなかったのに遊びにはいくのね……」



『そんなめんどくさいの手伝うわけないじゃん〜〜っ』



と電話の向こうでケラケラ優香が笑う。


こ、この女………!!!


人の苦労も知らずにいいいいっっ


『大体、おばさんとおじさんは?手伝ってくんなかったの??』



「二人とも自分で決めたことなら自分でやれと………」



『ぎゃーっはっはっ!!!それ絶対めんどくさいだけじゃーーん!!!』



優香の笑い声が高くなる。


まさに、その、通り……


絶対めんどくさいだけでお父さんもお母さんも手伝わなかったよ……


ほんとにそれでも親かああああっっ



『まあ、それはいいとして、来る?ご飯!!河瀬先輩とかもくるよ?』



「ええ!?河瀬先輩!?!?!?」



その名前に私は一瞬で反応する。