[泰葉!高橋行くって]

[えぇ!?]

受話器の向こうで驚く妹尾と、シメシメ顔の安川が想像できる。

何かハメられた感があるがー・・・

[じゃあ、明日の朝迎え来てね!泰葉ん家に]

「なんだ、車で行くのか?」

[電車代もったいないじゃん?]

「人を足に使う気か?」

まさか電車代浮かせるために、俺を誘ったんじゃないだろうな?

[すいません、先生。本当に大丈夫なんですか?]

安川から急に、妹尾に代わった。

「あ・・・あぁ。息抜きにもなるしな」

[ありがとうございます]

「いや・・・じゃあ、また明日な」

通話を終了ボタンを押し、再び車に向かって歩き出す。