ジメジメとした嫌な天気が続く6月。
最近は梅雨入りしたのか雨が多い。
頭が痛い。
でも今日はテストがある。
さすがに休めはしない。
最近は何もいい事がない。
私は城田華奈(しろたかな)
高校2年生。
なのにリアルな彼氏がいた事なんて高校になってから1度もない。
いわゆる“ネット恋愛”ばかり。
でもネット恋愛でも本気になれるあたしは凄いと思う。
あたしの良いところだと思う。
顔は普通。
成績は普通よりちょっとイイくらい。
ちょっとポッチャリ体系。
何処ぞの恋愛小説みたいに学校1の美女と美男のお話とかそんなん普通ならありえない。
これが現実。
そんな私は今も恋はしている訳でして。
私は恋愛体質。
そして恋に恋するタイプなんだろうか。
だけど私の今の恋は曖昧。
と言うのも、私は今誰が好きなのか分からない。
え?んじゃ好きな人いったい何人いるのかって?
小学生じゃあるまい、好きな人にランクなんてつけないよ。
私の恋は凄く複雑なんだと思う。
自分で言うのもあれだけど…
無気力状態で学校へ行く準備をしているとLINEの通知が鳴った。
ピロリンッ♪
自然と顔が緩む。
絶対ニヤけてる。
「気持ち悪いなぁ…自分…苦笑」
そんな事を言いながら携帯を手に取る。
相手は誰かなんて分かりきってる。
及川誠志郎(おいかわ せいしろう)
私の1つ上で結構格好いい。
誠志郎とは1度も合った事はない。
電話は何回かしたけど対した話はしなかったし。
お互いに写真見せ合って認識したって感じだ。
誠志郎とはあるアプリで知り合った。
かといってアッチ系の変なアプリなどではなく暇潰し程度に話相手を見つけよう!みたいな軽いノリのもの。
まぁ、変な奴もいるっちゃいるけど、そんなのに引っ掻かるほど私は馬鹿じゃない。
最初にメッセージを送ったのは私。
ただたんに暇だったのと新しい友達が欲しかった。
あ、学校に友達は普通にいるよ?
ただ、私は少人数と深い関係を作ってく派だから信用できると直感で感じた人には全てをさらけ出すけど、逆の場合は愛想良くしてればいいかな程度。
私がたかがアプリで出会った人に自分をさらけ出せるなんて思ってなかった。
そんな私達の関係は元カノ、元彼。
フったのは紛れもないこの私。
他に好きな人がいる、そんな最低な理由で彼をフったんだ。
そして少しだけ別れたことを後悔している自分がいる。
あまりにも自分勝手な女だ。
でも心は嘘をつけない。
今、彼からLINEがきてこうして喜んでいると言う事も紛れもない事実。
こんな事を言うと嫌な女になるけど
まだ彼は私に対して好意を持っているようだ。
誰が見ても期待しておかしくない文章を送ってくる。
嫌な気持ちはしないし、むしろとっても嬉しい。
でも私の心は嘘はつかないけれどひねくれているから…。
嬉しいとは思っていても求められるのはあまり好きではないから…。
私の心はどこまでも冷めている―――…