「パン屋の名前どうしよっか?」


アタシは看板となるダンボールを
両手で持ちながら呟いた


「ん~なかたパン屋!」


元気良く千依が答えた


「え、それわないわまじで」


亜美はすかさず批判体制にはいる


「なかたパン屋いいと思うよ~」


鈴は賛成みたいだ


「時間もないしそれでいっか」


結局美紀の一言できまり
店の名前は“なかたパン屋”になった―――


.+*:゚+。.☆


つぎの日亜美が文化祭で着る
クラスTシャツのカタログをもって
やってきた


「背中に名前ってゆーかニックネーム?入れたいと思うんだけど」


「いんじゃねっ?やろやろ!」


話に乗ったのは意外にも杏だった


「とりあえずアンケートとりますか!ニックネームなにがいいか!」


「亜美はどうするの?」


「もちろん“あみちゃろ”!杏は??」


「んー格言とゆーか一言入れたいなぁ」


「例えば??」


「えくぼは恋の落とし穴~♡!!」


杏と亜美の間に迷言を発しながら
千依が割り込んできた


「なんだそれw」


思わず美紀が笑う


「えっよくない?えくぼは恋の落とし穴~って!!杏にぴったり!!」


「面白いからそれにするかw」


皮肉まじりに亜美が言いながらアンケート用紙に
書き込んだ


杏は苦笑いしていた―――