ホントに青春!?酸味強めのモノガタリ



―――灰色の生活は時間がたっても
色づくことなく更にくすみを増しながら流れた


学校では少数の友達しかつくらなかった
学校に行くのも憂鬱になり


むしろ家で一人で過ごす方が
充実していた気がする


自分以外のクラスメートが花咲かせる中で
私は自分自身もくすみをおびて
あまり人に自分を見せなくなった


楽しいはずの文化祭も体育祭も
なんの感情も抱かずに
過ぎ去ってくだけだった


いつの間にかもう12月だ


「誕生日…」


ぼそっとつぶやいたそれは
周りの音にかき消され
虚しい気持ちだけが残った


―――もうなにもかもどーでもいいや…