和子は勉強は好きではないがピアノは好きなので知美女学園を志望した。吹奏楽部に入ったのも、はじめはピアノを弾きたいからだった。しかしピアノは音大に行きたいと言っているものすごく上手い先輩がやっているので、知美はしかたなくフルートを担当している。吹奏楽部も文化祭では毎年ステージの上で発表しているが、合唱部のように全国大会に出場するほど熱心ではないしあまり忙しくない。それにクラシックを毎年演奏するだけなので文化祭では目立たない。けれども楽器の種類が多いので人数は多い。学年に20人前後いるので、中1から高3まであわせて100人程度である。吹奏楽部に入ったおかげで友達がたくさんできたから、和子はピアノをできなくても満足していた。それに、ピアノとの両立を考えると、週に3日だけの吹奏楽部のほうが毎日、時には土日にもコンクールのために練習がある合唱部より都合がよかった。
