「先輩はやることがベタなんですよ!だからベタ男」
「なるほどね」
「医者ってナースに手を出しがちってイメージあるじゃないですか?」
「ドラマとかでもそうゆうのあるしね」
「でしょ?それで、先輩は見事に片っ端からお手つきして、ベタだなーって」
「そうだね…」
若干違うような気もするけどまぁいいか。
「それで、合コン行って、そこで出会った人とセフレになるなんてベタ過ぎません?」
「そ、そうだね…」
急にストレートに来たな。
「だからベタ男なんです!」
私はドヤ顔でそう言い切る目の前の彼ともう1人の彼の寝顔を交互に見つめため息をついた。
「ご存知の通り?女癖は良くないですけど、仕事振りに問題はないですし、お金もそこそこあるし、根本的には悪い人じゃないのでオススメ物件ですよ?」
「あ、あなた不動産店の方かしら?」
「まぁそんなところです」
そう言うと食べ終えた食器を流しへ持って行き御丁寧に洗ってくれるとあっという間に身支度を済ませ 先輩をよろしくお願いします と言い残し、颯爽と帰っていった。

