突然横から声がかかった。
ふと横を見ると…


「やっぱり。リリス嬢、貴女来てたのね。」

「ロビーナ嬢…それにナタリア嬢とステラ嬢も。御機嫌よう。」


引きつる頬をなんとか誤魔化して挨拶する。前々から何かと私にちょっかいをかけてくる令嬢たちだ。


「まさか貴女がこの舞踏会に招待されるなんてねぇ。言っておくけれど、貴女ごときが公爵のお目にとまるわけがないのよ。せいぜい私たちの足を引っ張らないで頂戴ね!」

「あーはい。」


令嬢の嫌味を適当に流し料理に目を向ける。はああ…どれから食べよう!

私の態度が癪に障ったのか、取り巻きがさらに嫌味を口々に言ってくる。