(もう、歌えない) あの舞台に立つことはできない。 これ以上は、部活を続けられない。 そう考えた私は、未練をたちきるように退部届を提出した。 先生が難しい顔で受け取った瞬間、あぁ、無くなっちゃったんだと強く思った。 頑張った時間、あんなにまっすぐ目指した舞台が、なんだか空っぽになってしまったような気がした。 無性に泣きたくなった私は、お気に入りの中庭の隅に座って、一人涙を流していたのだ。