無口なキミのほんとのキモチ

その日、私はとても気持ちが沈んでいた。
前日の、夏の文化コンクールで大失敗をしたのだ。
私の所属する合唱部にとって、たった二回しかない大きな舞台。
課題曲のソロを、私が担当していた。

だけど、本番直前に--声が、消えた。
さっきまで問題なく歌えていた音域が、ソロの一番の見せ場である高音が、出なくなってしまったのだ。
結局ソロは降板、急遽他のメンバーと代わり、私はすっかり自信をなくしてしまった。