いつも笑顔で
元気な由奈は俺にだけは
泣いた顔を見せた


けどその日は決して
泣かなかった


由奈は最後の時まで
笑顔で俺を見送ってくれた



由奈の方が覚悟がよっぽど
出来ていて俺は一人情けなくなった



奨学金を借りて
何とか高校を卒業し
大学へ進んだ。


死ぬほどの努力を重ねて
俺は一流企業へ就職が
決まった



その間人を好きになる
時間なんてあるわけもなくて
ただひたすら立派な男に
なるために孤独の生活を続けていた




すべてはもう一度由奈に会いたくて