高校入学。春。


私は、中学の入学の時よりワクワクしている。


なぜ?聞くことではない。


―――彼氏。


彼氏いない歴16年。さみしかった私に春がきた!!


男女共学なのでよりいっそう出会いがある。


どのような恋が実るのか。


ベタにマネージャー?それともクラス?


そんなの自分できめれない。


それくらい分かってる。


でもここわ私立。


中学時代の友達が一人もいない・・・。


まず彼氏より友達!!


でも友達なんて「友達になろう」っていってなるものじゃない。


自然になってるものだと思う。


しかし、周りはきちんとした子ばかり。


スカートの丈は膝下、髪もちゃんとくくっている。


―――秋本春華。


ストレートの茶色の髪、どこからどう見ても今時ノギャル系。


だからしっかりした子とは、つりあわない。


「あなたどこの中学?」


いきなり声をかけられた。


そのへんの子より少しチャラけた感じの子だ。


「私?○×中だったけど・・・」


すると彼女は驚いた顔をした。


「あたしも!!たしかー・・・秋本さんだよね?」


・・・え!同じ中学の子いたんだ。


「そうだったんだ。なんか安心した」


「本当?あたしもだよ」


彼女はニコっと笑ってみせた。