それは遡ること30分前──。 「飛華流ー!ちょっと来て!」 俺は姉貴に呼ばれた。 東條 琉依(トウジョウ ルイ) 姉貴は弟の俺から見ても綺麗な方で 大きな瞳 すらっとした鼻 整った顔立ちに 栗色のショートヘアがよく似合っている。 双子なのに姉貴のほうが 先に生まれたからって 昔から姉貴には振り回された。 なんでも、弟をつかえるのは姉貴の特権なんだとか。 どーせ今呼ばれたのもろくな事じゃない。