キキーーーーッ──── ずっと目の前の道しか見ていなかった速斗は急に右側からブレーキ音がして驚いて右を見た。 そこには 少し汗ばんで息が上がった統子がいた。 速斗が待ち焦がれていた統子は申し訳なさそうに自転車から降りて言った。 「ごめんなさい。曲がり角を間違えてしまって。」 いきなりの統子の登場に驚きを隠せない速斗。 「──あ、うん。 迷わなくてよかった。」 なんとかそれだけ返すと、統子も頷いてみせた。 「…じゃあ、行きますか…?」 「うん!」 統子はとても楽しそうだった。