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街に出て人の病気を治す仕事を貰い、数日が経った。
大分力を使う事にも慣れてきた様で、一人一人にそれ程時間を要する事も無くなった。
今ではスムーズに力を調整しながら使う事が出来ている。
だが、ここ最近で少し引っかかる事があった。
私が処置を施した人達は殆ど、同じようなタイミングで体を壊したらしい。
それは私がこの国に来た日から、と言う人が多かった。
皆私が来た日から少し経って、倒れたり熱を出したりしている様に思う。
ルイスさん達は気のせいだよ、と言ってくれている。確かに私の考え過ぎだとは思うが…この事が少しだけ気になっていた。
「私の考えすぎなのかな…」
庭園の椅子に座り、ポカポカと日を浴びながらボーッとする。
もう具合の悪い人達も居ないようで、今日は街には行かないのだ。
最近はずっとビリアさんと街を回って居たため、休めるのは嬉しいが何分暇を持て余してしまう。
「おっ、リリスちゃーん!!」
「カイルさん?」
エントランスの入口でカイルさんが此方に手を振っている。
「こんな所でボーッとしちゃって、どうしたのー?」
「今日は何もする事が無くて…暇だったんですよ」
「あっ、じゃあ僕達の訓練見に来る?今日はルイスも居る筈だよ!」
「でも…お邪魔してしまいますし」
「ぜーんぜん邪魔じゃないよ!リリスちゃんなら大歓迎!」
行こう行こう!と手を引かれ、せっかく誘ってくれているんだし…とカイルさんに付いて行く事にした。
訓練場には金属がぶつかる音が響いている。皆それぞれペアを組み、剣を使っての訓連や体作りに励んでいた。
カイルさんが中に入ると、彼らは練習していた手を止め一斉にカイルさんに頭を下げる。
カイルさんは何か言葉をかけている様で、話し終わるとまた騎士達は練習に戻っていった。
「ルイス、リリスちゃんが遊びに来てくれたよ!」
「リリスが…?」
壁際で汗を拭っているルイスさんにカイルさんが話しかける。入り口に立っていた私にカイルさんはおいで、と手招きした。
邪魔にならないように、壁際を通って中に入る。
「またお邪魔してしまってごめんなさい」

