破滅の女神 リメイク版


* * * *

街に出て人の病気を治す仕事を貰い、数日が経った。

大分力を使う事にも慣れてきた様で、一人一人にそれ程時間を要する事も無くなった。
今ではスムーズに力を調整しながら使う事が出来ている。

だが、ここ最近で少し引っかかる事があった。

私が処置を施した人達は殆ど、同じようなタイミングで体を壊したらしい。
それは私がこの国に来た日から、と言う人が多かった。

皆私が来た日から少し経って、倒れたり熱を出したりしている様に思う。

ルイスさん達は気のせいだよ、と言ってくれている。確かに私の考え過ぎだとは思うが…この事が少しだけ気になっていた。

「私の考えすぎなのかな…」

庭園の椅子に座り、ポカポカと日を浴びながらボーッとする。
もう具合の悪い人達も居ないようで、今日は街には行かないのだ。

最近はずっとビリアさんと街を回って居たため、休めるのは嬉しいが何分暇を持て余してしまう。

「おっ、リリスちゃーん!!」

「カイルさん?」

エントランスの入口でカイルさんが此方に手を振っている。

「こんな所でボーッとしちゃって、どうしたのー?」

「今日は何もする事が無くて…暇だったんですよ」

「あっ、じゃあ僕達の訓練見に来る?今日はルイスも居る筈だよ!」

「でも…お邪魔してしまいますし」

「ぜーんぜん邪魔じゃないよ!リリスちゃんなら大歓迎!」

行こう行こう!と手を引かれ、せっかく誘ってくれているんだし…とカイルさんに付いて行く事にした。
訓練場には金属がぶつかる音が響いている。皆それぞれペアを組み、剣を使っての訓連や体作りに励んでいた。

カイルさんが中に入ると、彼らは練習していた手を止め一斉にカイルさんに頭を下げる。
カイルさんは何か言葉をかけている様で、話し終わるとまた騎士達は練習に戻っていった。

「ルイス、リリスちゃんが遊びに来てくれたよ!」

「リリスが…?」

壁際で汗を拭っているルイスさんにカイルさんが話しかける。入り口に立っていた私にカイルさんはおいで、と手招きした。
邪魔にならないように、壁際を通って中に入る。

「またお邪魔してしまってごめんなさい」