「その…心臓が持ちそうにないので」
「ふふ…君といると本当に飽きないよ」
頬を撫でていた手は移動し、頭をポンポンと撫でる。子ども扱いされている気分なのだが嫌ではないから不思議だ。むしろ心地いいと思う。
「さて、そろそろ話をしないとね」
軽く髪を拭いた後、そのままタオルを置いてしまった。若干まだ濡れているようだが…仕方ないか。
ルイスさんが座るソファの隣に座らせてもらう。
「実はね、リリス。前に君の力を使ったのを覚えているかい?」
「はい、覚えてますけど…」
「その事でちょっとね…。いつの間にか噂が広がってしまったようで、ここ最近城の周りに人が集まるようになったんだよ」
「…私を見に…ですか?」
そうだね。と苦笑するルイスさん。私はまた迷惑をかけてしまったと俯いた。
珍しい物見たさに集まっているのなら、余計な仕事を増やしてしまっている。余計な事はするべきじゃ無かった。
「そんな顔しないで?彼らはね、ビリアでの手が付けられない病を持った家族の人達なんだよ。皆君に助けを求めているんだ」
「…私に」
良かった、変な面倒事は起こしていない事がわかってホッとする。
「私にできる事なら何でもします。何かありますか?」
都合よくそう何度もできるか私には分からないが、治せる病気があるなら治してあげたい。
「だが…君が大変になってしまうよ?力の使い過ぎで倒れてしまうかもしれない」
「いえ、大丈夫ですよ。今の所そういった事もありませんから。それに何もしないなんて、私がここに来た意味が無くなってしまいます」
心配げに眉を下げる彼に、大丈夫ですと微笑む。
「そうかい?…なら、早速明日から頼むよ」
「はい、お任せください!」
人の役に立てるのは嬉しい。ルイスさん含めこのお城の人達には本当に良くしてもらっている。感謝してもしきれない。
少しでもこの人たちの為にできる事をしなくては…とグッと手を握った。
話も終わり、ルイスさんの部屋を出る。
まだいてくれてもいいのに。と言われたが、邪魔をするのも悪いのでまた今度ゆっくりさせてもらおう。
今日もこの後は特にする事が無い。基本すごく暇人だ。
適当に本でも読んでのんびり過ごそうか…。
庭園でしばらくバラを眺めたり、図書館の場所を教えてもらって本を読んだりとゆっくりした時間を過ごした。

