「大丈夫だよ~リリスちゃん。ルイスは妬いちゃっただけだから」
ニヤニヤ笑うカイルさんに、ルイスさんは眉を寄せて余計な事は言わなくていい。とピシャリと言った。
「あ~あ、素直じゃないんだから。これ以上怒らせると殴られそうだし俺は行くよ~」
またね、リリスちゃん♪とウインク付きで手を振って行きカイルさんはそのまま塔の中に戻って行った。
何か全員に声をかけると、皆後片付けをして解散している。練習も終わりのようだ。
「リリス、俺達も戻ろう。朝食を済ませたらちょっと話があるんだ」
「話…ですか?」
「うん、後で部屋に来てくれるかな?」
「わかりました…」
話って…なんだろう。今してはならない話なんだろうか…。
とりあえず各自部屋に戻る事にし、ミーヤに朝食を用意してもらった。
「お部屋に伺ったらリリス様がいらっしゃらなかったので驚きましたよ~?」
「ごめんね、早く目が覚めちゃったから散歩してたんだよ」
食後に出してもらった紅茶を飲みながら苦笑いする。
彼女曰く、髪型を弄りたかったとか…。たまには普通に下しているのも楽でいいのだが、明日は何かやってもらう事にしよう。
「ごちそう様、お茶おいしかったよ」
ミーヤが淹れてくれる紅茶はすごくおいしい。食後に飲むとスッキリする。
「いいえ、喜んで頂けてよかったですわ」
「そうだ、私ルイスさんに呼ばれてるんだけど…そろそろ行っても大丈夫かな?」
「ルイス様にですか?そうですね、お部屋にいらっしゃると思いますよ」
あまり待たせるのも悪いし。ミーヤにお茶のカップをお願いしてルイスさんの部屋に向かった。
「ルイスさん、今大丈夫ですか?」
「リリスかい?うん、いいよ」
扉をノックするとすぐに返事が返ってきて、扉を開ける。
「…っ!!」
シャワーを浴びてそのままだったのだろうか、髪が濡れていてタオルを首にかけている。
いつも身に着けている服や装飾品などが外され、比較的ラフな格好だ。
「こんな格好でごめんね、さっき父上に呼ばれたからシャワー浴びれなくて」
長めの前髪からポタリとしずくが落ちる。…なんて言うか、その…凄く色っぽい。
首筋がざっくり空いた服を着ているため、いつもの服だと見る事が無い首筋や鎖骨も晒されている。
髪から落ちつ雫が時々首筋を流れて行って、正直目のやり場に困った。
赤くなる顔を誤魔化すように少しだけ逸らす。
「いえ…それより髪。乾かさないと風邪を引いてしまいますよ?」
「うん、そのうち乾くから問題ないよ」
どちらかと言うと私の方に問題がある。このままだと色気に中てられてしまいそうだ。
「あ、じゃあリリスが乾かしてくれるかい?」
「えっ、私がですか」
「どうしたんだい?顔が赤いみたいだけど」
そっと頬に手を滑らせられ、顔の赤みは更に増す。当の本人はクスクスと笑っている為、彼はわざとやっているのだろう。
「…ルイスさん。綺麗なんですからあまりそういう事しないでくださいよ…っ」
ドクドクと心臓はうるさく騒ぐ。
「あはは、ごめんね。あまりに可愛い反応をしてくれるから。つい意地悪したくなる」

