俺は、家庭科準備室を閉めて歩き出す。 すると、グンッと腕を引っ張られた。 「頼れるのが日奈多しかいないねん!お願い!一人にしないで!」 「…翡翠」 「お願い…」 なんでこの時、俺は、間違ってると思わなかったんだ。 本当に馬鹿だよな。 「バーカっ」 夏生にそう言われても仕方ないか。