「どうしたんだ?」 幸樹は頭にハテナを浮かべながら立っていた。 「幸樹には、知られちゃう、か…」 こんな姿見せて、隠すわけにもいかないもんね。 「夏生?」 「ごめん、幸樹。あたし、癌なの」 「ッ?!」 瞬間、幸樹は顔を真っ青にする。 「前からの癌でね、発作が、たまに起きるの」 「だったらすぐ日奈多に!」 「日奈多には、言わないで…?」