足跡の、その先に。



ちらっと日奈多の方を向くと、日奈多は笑顔で接客をしていた。


よかった、見られてない…。


あたしは深呼吸をして、また作業に戻った。


「夏生…?まさか…」


「っ、大丈夫」


カウンターに来た香奈に言われ、笑顔を見せる。


ダメだ、今迷惑かけちゃ。


優秀クラスには豪華賞品があるし。


みんなそれに向かって頑張ってるのに。


あたしがこんなんじゃダメだ。