足跡の、その先に。




いつ見ても美人だなぁ。


「じゃあ、香奈は接客のみんなを集めて準備するよう言って」


「りょーかい!」


「夏生は厨房だから、今から作ってもらうね」


「分かった!」


あたしと香奈は、それぞれ準備に取り掛かった。


あたしは厨房で作ってきたアップルパイを5個一気に焼き上げる。


その間に軽くパフェを何個か作って、冷蔵庫に待機させておく。


メニューは珈琲とかが多いから、スイーツ担当のあたしは、そんなに大変じゃないんだよね。


早く焼き上がっちゃったアップルパイのあら熱をとってる間、クレープブリュレやハロウィン風にオレンジのムースを作った。


「皆、開店するよ!頑張ってこ!」


「「「「おー!!」」」」


教室に瑛華の声が響き、皆は元気良く返事をする。


そして開店。


一瞬にして満員になり、あたしはせっせとカウンターに注文品を乗せていく。