BlueSky~青空と太陽と、先生~

終わってからは、楽器の搬入やら写真撮影やらで泣く暇なんか無かった。


引きつった笑顔もそろそろ限界だった。


わたし、ここまでよく頑張ったでしょう?



お母さんを見ると涙が止まらなかった。

「あら~気が抜けたのね。良かったよ、演奏」


そんなことで泣いてるんじゃないの。


あの残像があまりにも衝撃だったから。


見てはいけないものを見たような気がしたから。



ねえ、先生。



こんなことになるくらいならば、出会わなければ良かったのかもしれないね。

そうしたらわたしも先生なんか好きにならなかったのに。

涙なんか流さなくてもよかったのに……



もう噂なんか十分聞いたし、この目で確かめられたし、


もう十分だから……




もう、限界だよ……