【side健人】

「…ん、私、健人と…結婚、するんだから…ムニャムニャ…。」

「…。優奈…??」

優奈に頬に触れると俺の心臓はドキっと跳ねた。

…可愛い。

俺は、優奈が好きだ。大好きだ。

そんな愛しの幼馴染みが寝言で俺の名前を呼んでいる…。

しかも「結婚するんだから」、って。

はぁ、、、やばい。

可愛い。

可愛すぎる。

ずっとこの寝顔を見ていたいけど、それじゃあ学校に遅刻する。

もう起こすか。

「おい、優奈。もう起きろよ、朝だぞ!!」

「…ムニャムニャ…。…ん??健人…??」

「ほら、早く支度しろよ。」

「…まだ、眠い…。」

おいおい。

「ダメ。」

「…。…分かったよ、着替えるから部屋から出て待ってて。」

「うん。待ってる。」

そういって俺は、優奈の部屋から出た。