「お待たせしましたーーー!」
元気よく、塩崎さんが入ってきた。
ものすっごく、不機嫌に舌打をするジロー。
意味がわからず、ただビビる塩崎さん。
ま、まあ?
よかった、関係が前と同じ状態にもどって・・・・?
若干引きつり笑いで、塩崎さんを見ると。
塩崎さんは。
満面の笑みで私を見つめていて。
うやうやしく、書類を渡された。
「北島さん・・・ああ、結婚されたんですよね・・・まりあさんの第1作目となる作品の依頼です。よろしくお願いします。」
ああ、そうかと。
改めて言われて、何だか胸が震えた。
私の、第1作品目となる、依頼・・・。
手渡された書類を見つめ、一度ぎゅっと胸に抱きしめてから―――
そっと・・・広げた。
ジローも、覗き込む。
そして――
「はっ!?」
「ブッ・・・。」

