「いえいえ坊っちゃま
私はその辺で済ませますのに。」

遠慮する宮城さん。

「いつも言ってるでしょ。
俺に遠慮しないでって。」

翔平さんが笑う。
見たこともない
少し子供のような笑顔。
宮城さんのこと慕ってるんだろうな。

「坊っちゃま、いつもお気遣い
ありがとうございます。」

宮城さんは深々とお辞儀をして
紙袋を受け取り
運転席へと戻った。