責めたい気持ちを押し殺して

「…嫌。嫌!嫌!」

私は駄々をこねる
小さな子供のようだった。
翔平さんの浴衣の袖先を
ぎゅっと掴んだ。
今すぐ私をおいて
消えてしまいそうなこの人を
引き止めておくように…
そして泣きながら頭を左右に振った。

涙で滲んでよく見えないけど
翔平さんは困惑した表情で私を見てる。