「おはよう!」

「おはよう。」

暗かったかな?
いつ頃からかもう忘れたけど自分が喋る度に気にしてる。
嫌われた理由が知りたくて。
何をする時も自分に問う。
これでいいのか。
大丈夫か。

もう疲れたけど。
やめられない。
と言うよりも。
日常になってた。
嫌われた悲しさが心を覆う。

「学校どう?」

「あー。
普通だよ!」

普通なわけない。
痛い。
苦しい。
助けて欲しい。

けど言わない。
お母さんに心配かけたくないから。
絶対かけない。
心配なんて私にいらない。
お母さんに苦労なんてさせたくない。
ただでさえいじめがバレたら大変だから気をつけてるのに。
ふとした会話でバレるなんて嫌だ。


「はいはい
早くしなさい
遅れるわよー!」

「はーい!
行ってきます!」


嫌だよ。
お母さん助けてください。
いじめられてて行きたくないです。
涙も枯れたよ。
もう我慢したよ。
もういい?
本当に疲れたの。
もう。
終わりでもいい?

喉から手が出るほど言いたい。

喉から手が出る?
その言葉の使い方違う気がするなぁーと思いながら一人で心の中で話す。
相手がいない。
からしょうがない。

自分の足元から胸元まで全身眺める。
ボロボロにされた靴。
5ヶ月の間で何回変えたかわからない。
スカーフ。
色は落ちた。
落とされた?
のほうが正しいと思う。
とにかくまとめるとボロボロの自分の容姿が目に入る。
涙が出そうになるんだ。
やめよう。
泣いても何も変わらないし解決なんてしない。
強く生きよう。
あんなバカな奴らとは違う高校に行って高校生活エンジョイしよう!
自分を自分で励ます。

本当にさみしい人だなー。
自分で思いながら歩く。

もうすぐで学校の正門です。

あの。



呪いの。



緑山中等学院。



私立ではない。
普通の人が通う中学校。
なんで中等学院なの?
そんな頭良さそうな名前付けといて。
バカばっかで。
荒れてて。
先生の手に追えない。
本当にバカばっか。
いじめ?
日常茶飯事。
仲間割れなんて当たり前。
今日も誰かは仲間外れ。


そんな呪いの。



汚い。



学校に?



学院に?



どっちでもいいか。
着きました。