その言葉を聞いた瞬間、隼人くんが何を言いたいのか分かった。
「えっ。
もしかして……」
ゆっくりと。
でもハッキリとその言葉を口に出す。
「嫉妬…」
胸が痛い。
自分では諦められたつもりだった。
でも、心の奥に、ひっそりと大事に置いてしまっているのかもしれない。
「ウッ、ウウッ。」
どうしょうもない感情がどうしようもなく溢れてきた。
隼人くんがポケットからサッとハンカチをとりだし、差し出してくる。
私はそれを受け取り、目から溢れてくるものを拭いた。
でも、拭いても拭いても止まらない。
隼人くんはなにも言わず、
ずっと隣にいてくれた。
