「えっと、いつも妹がお世話になってるね

僕は、春風瑠樹です。」

さて、この子は、裕璃を大切にできるのか

君が思ってる以上にあの子は

抱えているものがあるんだ。

治るか治らないかは裕璃次第なんだけど。

「こちらこそ。夢里雄です。」

「あの子は…裕璃は治らない病気を

もってるんだ。それもいつ死ぬか

分からない。」

「…は?」

「裕璃は、生まれてから

すぐに、病気があることが分かってね、

ずっと入院してたんだ。

で、裕璃が3歳の時に裕璃の親が

事故で亡くなって、僕のお父さんが

裕璃を引き取ったんだ。

裕璃は僕の妹になった。

裕璃はいろんなものを背よってるんだよ。

雄くん、裕璃を幸せにできるかい?

もし遊びなら今すぐに別れて。

裕璃はまだ雄くんのことを

好きじゃないんでしょ?」

「…。」

そりゃ、急に言われても分からないだろ。

俺の大切な妹なんだよ。

死なれては困るんだ。

幸せになってほしいんだよ。