「何で俺達が怒られるんだよ!」
太く低いその声が響いた。
「まあ仕方ないじゃん。誰も大塚には敵わないんだし」
「にしてもついてないなぁー…なぁんでウチらがプール掃除なんだか」
「じゃんけん、小嶋が負けたんだから仕方ねぇよ」
その言葉に、体が押し潰されそうになった。
「本当にお前、役に立たねぇなー」
仕方ないじゃないか。
そんな、プール掃除か資料綴じ込みの二択決めじゃんけんの代表を、私に決めたのが悪い。
そんなたかが負けたくらいですごく悪いみたいにされるなんて勘弁してくれ。
好きで負けた訳じゃないんだから。
「まあまあ…千里もわざとじゃないんだから…」
「佳帆ぉーーーーーーー…」
「小嶋が役立たずなだけだろーが」
こいつ。いつか必ずしばく。
