いよいよやってきた。
「それでは、5番から10番の方、中へどうぞ」
私の番号は、6番。エイカちゃんの次だった。
「まず、自己紹介からお願いします。そのあとに自己PRをしてください」
自己PR?そんなのいきなりいわれても困っちゃうよ。なんて言ったらいいの?
好きな食べ物とか?特技とか?もう、わかんないよ!エイカちゃんのきいてみようかな。
…そう思っていたら審査員の目線があたしに向いていた。
なぜ?あたし、何かしたかな?
エイカちゃんが一番じゃないの?
「あなたの番ですよ。次は」
もう、エイカちゃん終わってたんだ。あたしが考えてるときに。どうしよう…
「あっ、はい。すいません。
あたしは、華野麗奈といいます。モデルに憧れて募集しました。えっと……」
部屋が静まりかえってる。何をいえばいいのか分からない。
「どうしましたか?終わりですか?」
「すいません。以上です。」
ああ…。落ちたな。