「あのさ…、千尋…芹沢千尋いる?」


田中…君?

なんで…?

名前覚えてたんだね…。

一回も呼んだことないくせに。


なんで今頃…呼ぶの?


「あ、いた。おい…、なんで今日来なかったんだよ⁉︎」

「っ…」


ダメ…、話しちゃダメ。

諦めなきゃいけないんだ…。


「なんでだよ‼︎朝も来ねぇし‼︎昼待ってたらそれも来ねぇし…なんなんだよ‼︎」

「…彼女と食べれば良いじゃないですか」

「…え?」

「彼女といれば良いじゃないですか」

「は?彼女?」

「はい。昨日の彼女さんですよ。私なんかといなくて良いでしょう?」

「は…?俺は彼女なんかいねぇよ…つか、俺は…」

「やめてください。もう…っ、私は田中君のこと好きじゃないんです…‼︎帰ってください」