君のお好みは誰?ーよりどりみどりな学園短編集ー

【アクシデント】

『私達が付き合ってることは周りには内緒だよ』

そう約束した筈なのに…

なんで?


「どうしてなの?来翔」

「僕バラしてないよ」

「お前ら付き合ってんだろ?ヒューヒュー」

イラっとくるなぁ…

「もう、私知らないから!大ッ嫌い来翔なんて!」


♡♥♡♥♡♥♡♥♡♥♡♥♡♥

来翔side

僕バラしてないのに。

でも、弥生に嫌われちゃったよ。

「バラしたの誰?言ってくれないかな」

「俺が2人で帰ってんのみて…マジで付き合ってるとは
思わなかったし。」

「はぁ…他人の迷惑になるだろ。気をつけろよ」

走って僕は"ある場所"へ"
あるもの"を持って走り出した

ある場所というのは[屋上]

告白した場所だから。

あるものというのは[レモン味の飴]

弥生が大好きなものだから。

屋上の重い鉄のドアを開ける…

やっぱりいた

ちゅっと僕はキスをする。

「やめてよっ!っ…甘い、酸っぱい」

飴玉を1つ弥生の口の中にいれた。

「僕…ごめんね。クラスの人が見てたみたい
だから一緒に帰るのやめよ?」

「ヤダっ。やめない!もういい」

弥生は吹っ切れたらしい。

「いつもの弥生だね」

「う、うるさい」

と顔を真っ赤にさせて反抗してくる。

「可愛い…」

「からかわないでッ!」

ぷくぅっと頬を膨らませる弥生。

可愛いなぁ…なんて思う


「好きだよ?弥生」

「うん。私もだよ」

ちゅっ

深く、深く、濃厚な甘いキス


どんどんどんどん、キスの魔法にかけられていく


ケンカの後のキス。



________やっぱりレモンの味でした。