【出会い】

アタシは大月朱里(おおつき・しゅり)

今日から高校生二年生です。

私にも後輩ができる!

と少しワクワクしてます。


私の学校は家から5分ほどの学校。

そこのかどを曲がれば学校。

もしかしたら





_________運命の人に出会っちゃうかも

なんちゃって。

そんな妄想をしていたら
誰かとぶつかってしまったようだ。

「ご、ごめんなさい」


眼鏡をかけ、整った顔立ち

スラーっとした大きな背。

180㌢程の背....

誰もが見てもかっこいい!

そう思える人だった。

良く見ればうちの制服を着ていた

そんなイケメンさんうちの学校に
いたっけ?

先輩?
同級生?

どんなに頭を回転させてもわからない。

すると沈黙を破ったのは

彼のほうだった。


「センパイですよね?第一高校の」

「新入生?」

「はい。俺は有泉倖羽です(ありいずみ・こう)」

「アタシは大月朱里。よろしく」

そう言ってニコッと笑うと

「学校行かないとヤバイですよね?
朱里センパイ、俺のことは倖羽でいいですよ」

と倖羽くんが言うので

「だね。さ、行こう。倖羽くんの
青春の場所だよ!」

というと倖羽くんは

クスッと笑い走り出した。

入学式のあと....


「朱里センパイ!」


180㌢の倖羽くんが

ぱあーっとした笑顔でこっちに走ってくる。

えへへ

と緩みきった顔で笑ってるので

頭を撫でる。

嫌だったかなぁ?なんて
おもいつつ。

倖羽くんの顔はもっと緩み出した。

そんなギャップに少しドキっとしてみたり

えっ?

今私なんて言った?

『そんなギャップに少しドキっとしてみたり』

ドキッ?

もしかして私

『恋』

してますか?

「センパイ!お揃いでりんごのストラップ
買いましょ?ね?」

その一言で私倖羽くんに







________オチてしまったみたい。



アタシ達のスマホの横で揺れる

お揃いのりんごのストラップ。

「俺りんご大好きなんですよ!」

そう笑うあなたの顔をみると



アタシの妄想は

とまらなくなっちゃう。



やっぱりアタシ

倖羽くんにオチてしまった

みたいです。


アタシの恋が始まる時のかほり(かおり)







________りんごのかほりでした。