「……」


ナナの部屋…


私は考える


ここまでは前途多難ではあったが最終的には上手く事は運んだ…


ナナも幸せの一歩を踏んだ感じだ…


しかし…


テラーや委員会…


私の動きは察知してるはず…


なぜ私を仕留めにこない…?


私がテラーのNo.2だからか?


いや…だからこそ早めに私を殺す方が得策のはず…


…泳がされてるのか…私は…


…あの女の性格だ…


用意周到のはずだ…!


気を付けて動かないと…


ーコンコンー


窓をノックする音


…ランだ


私は窓を開ける


「ラン…どう?奴らの動きは」


「はい、私の調査によると…水面下ではエリさんや委員会のヒトミの掃討作戦が進められています」


「フン…やっぱりね…」


「エリさんがカルマを掌握してるのもあちらは確認済みです…カルマ奪還も目指してます」


「奪還か…ハナから私の元にいるのに、盗人猛々しいわね」


「とにかく、しばらくは身を隠していた方が安全かと」


身を隠すか…しかし、それでは私の動きが鈍る


「チエは?チエにレンジ君の覚醒の方法を調べてもらってるんだけど?」


「はい、チエさんは現在覚醒に関する資料を調査中…数時間後には返答があるかと」


そっか…


チエはこういう事に長けてるからね…


頼んでおいて正解だったわ


「で…ナナ達は恋人同士になったんですか?」


「ええ…隣の部屋からギシギアンアン音が聞こえないわ…寝ちゃったのかしら?」


「エリさん…気が早いですよ…」


「あら?そんな事言ってたらあなた、先を越されちゃうわよ?あなたも彼氏いるんでしょ?さっさとヤリなさいよ?」


「い、いやいやいやいや!わ、私まだ中学生ですよ!!」


ランが顔を真っ赤にして焦り出す


「彼氏可哀想よ?」


「いや…だってぇ…初めてって痛いって言うじゃないですかぁ…」


人差し指をちょんちょんと…


普段はクールなクセして


…可愛いわ♪


ま…おふざけはここまでにして…と


「とにかく、ランは奴らの動きを監視しておいて?頼んだわよ」


「了解しました」


ランは闇の中に消える…


ーギシー


ナナのベッドに横になる


…ナナの匂い……


私は感慨深くなる


ことのほか、私は冷静沈着だけど、ナナに関しては違う


特別な思いがある



…………


ゴメンね…


ナナ…