私達はまた全速力で走る


遠くからマイコちゃんの声が聞こえる


「くっそぉー!!待てぇ!!」


!!


マイコちゃんが!!


完全に飛行して追いかけてくる!!


低空飛行で地面スレスレだけど完全に地から足を離して飛んでくる!


「な…!え?と…飛んでる!」


レンジが驚きを隠せない



走る私達は校庭に逃げ込むが…


ついに追いつかれる


「ケッケッケ♪つーかまえたぁ!!」


マイコちゃんが私達の前に立ちはだかる


「まったく…砂はかけられるわ、頭に服は巻かれるわで散々だったわねぇ…」


「ま…マイコ…ちゃん…!なんで…空を…」


「ふん……そこの隣の女も出来んのよ?」


「え?」


レンジは私を見る


「ま、良いや…どのみち、2人共…死んでもらうからね…ケッケッケッヒャッヒャッヒャ♪」


マイコちゃんは狂った様に笑う


しかし、一旦落ち着きを取り戻した様子になる


そして辺りを見回す


「……学校の校庭をお墓に選んだのネ…随分と広くてゼイタクねぇ……アッハハ♪」


そして刀を構える


「さぁ…あなたも本気出さないと…マジで死んじゃうわヨ?」


「う…く…!!」


どうしよう…


この場で正体を明かす訳には…


しかし…回避はもう出来ない……



「レンジ…」


私は1歩前に出る


「え…?どうしたの?ってか、危ないよ!相手は刃物持ってるんだよ!?」


「…私も持ってるから」


「…え?」


…戦うしか…ない!!


「ねぇ、レンジ…」


「ど…どうしたの?」


「私の事…好き?」


私はレンジはに尋ねる


「え…何でよ…?」


「良いから答えて? 」


「あ…当たり前だよ!!ずっと好きだったんだ!!」


レンジは答える


「…これから起こる事がどんな事でも?」


「い、いや…よく分かんないけど……何があっても大好きだよ!!」


良かった……


それが聞けて良かった…


私は死神の力を解放する


「はぁぁぁあ!!」


そして、クルリと一回転する


その瞬間、私の服装はテラーの薄紫色のブレザー、そして愛刀の日本刀を手にする


「!!!」


レンジがとんでもなく驚く


「な……!!な!えぇ!!?」


一瞬で着替える私を見てレンジは口をパクパクさせる


まぁ…驚くのは無理ないか…


「一瞬で……ぱ…パンツとか見えなかった…」


「パンツって…アンタバカなの!?」


何を期待してるんだ…私の彼氏は…


「フン…ついに正体を晒したわね…テラーのハンター!!」


マイコちゃんが叫ぶ


小学校の校庭…


だだっ広いこの場所にひときわ寒い風が私達の身体を突き抜ける





マイコちゃんが叫ぶ


「いくわよ!!!」




ついに、私とマイコちゃんが刃を交える…!