「………」


部屋のテーブルには、冷めた紅茶が2つ


その内1つは薬入り


…あれって性的に興奮する作用もあったのにな…


結局、振られてしまった


あんなにハッキリと好きじゃないなんて言われたら…


しかもナナちゃんが好きって宣言されてしまった


「ふふ…」


バカみたい…


無理矢理恋人という状況を作って、薬まで盛って、おまけにブラ姿で迫って…


それで振られてしまった


……そんなやり方…レンジ君に通用する訳無かったんだ…


最後…怒ってたしな…


どんな事でも怒りを露わにする事がないレンジ君


その彼が怒ってた…


完全に、私のやり方のミスだった




私はレンジ君を甘く見てたんだ


所詮男の子って…


それを遥かに凌駕する程に、ナナちゃんの存在は大きかったんだ


「………」


寒い


そりゃそうだ


ブラのままだし


これからどうすれば良いのか


レンジ君に振られてしまった今、私の取るべき行動




レンジ君の中のナナちゃんへの思い


凄かった



なら……


ならば…


ナナちゃんを





殺すしかない…!!


どの道、彼女はテラーのハンター


生かしておく必要はない


いや、生かしてはおけない


その上で、カルマの生まれ変わりであるレンジ君を…


殺害すれば…


ナナちゃんの魂は死者の世界に返す必要は無い


粉砕してしまえば良い


そうすれば、レンジ君だって諦めるはず…


「なんだ…簡単じゃない…♪」


そう、簡単


単純明解だ


「フフフ……アハハ……クックックッ♪アッハッハ!アーッハッハッハ♪」


……私は大笑いをする


「殺してやる…!フフフ!ケケケケケ♪どいつもこいつも皆殺しにしてやるわ!アッハッハッはっは!」


そうと決まれば私は用意をする


立ち上がり、死神の衣装に着替える


白いブレザーにロングのスカート


首には赤いスカーフ


テラーが薄紫色に対して私達のシンボルカラーは白


そして、私は中国刀を取り出す


ナナちゃんの師匠らしき女には歯が立たなかったけど、ナナちゃんなら別だ


ヒトミさんとそこそこはやりあったらしいけど、ヒトミさんは手加減したんだ


所詮は新人


私の方が分があるはず…


私は玄関をゆっくりと出る


既に日が沈み、寒い夜の街へと




「さぁて…どこにいるのかしら……♪クックックッ♪ケッケッケ♪」