「で、そのシステムの場所まで行けるブツってのは?」


美人教師のエリさんがチエさんに質問する


「それがまだだっぺな…ネットでも厳重に管理されててな」


「あ、あの…こっちの世界にもネットってあるんですね…」


改めてだけど、レンジが不思議そうに言う


「まぁな、特殊な回線使えば人間の世界のネットも見れっぞ」


「へぇ…便利なんですね…」


「ま、私の独自の開発だがな」


そんな物まで開発出来るのか…


エリさんの同僚だけあるなぁ…


「しかし、チエでも調べるのが手間取るとはね…困ったわ…」


珍しくエリさんが困った様子だ


「あ、あの…エリさん?」


レンジがエリさんに話し掛ける


「その例のブツがある場所を知りたい訳ですよね?」


「そうね…どうしたの?いい考えがあるのかしら?」


「あ、いや…それを知ってる人…いや、死神を捕まえれば良いんじゃないですか?」


死神を捕まえる


とんでもなくぶっ飛んだ発想をかますレンジ



「アンタ本気なの?死神を捕まえるなんて…」


「やっぱり無理かな?」


「ふむ…その方法もアリね」


エリさんが賛同の様子を見せる


「いずれにしろ、テラーには私達が死者の世界に来てる事がバレるのは時間の問題だし…その時には刺客が差し向けられるわ」


「その死神捕まえるっての!?」


「そうね…どのみち、私を相手にするくらいなら上級の死神が送り込まれるだろうね…AAAクラスならブツの秘密を知らされてる可能性が高いわ」


「とりぷるえぇ?」


聞き慣れない言葉がエリさんの口から飛び出る


「あぁ…死神の強さのレベルよ」


レベル?


そんなのがあるんだ…


「下からD、C、B、A、AA、AAA、Sってな具合であるのよ」


「へぇ…ち、ちなみにさ私はどんくらいなの?」


エリさんは少し考えるとキッパリ言う


「Aね…あなたは隊長クラスの強さはあるからね」


Aか…私って結構強いんだ♪


「AAからSはまぁ幹部クラスね…滅多にいないかしらね」


「へぇ…ちなみにエリさんのレベルは?」


「私?…さぁ…ね」


エリさんは私から目線を逸らす


「エリは存在しないSSSだっぺ」


チエさんがポツリと教えてくれる


「な、何それ…?」


「エリはテラーのNo.2だっぺな…」


い、いや、だからって存在しないレベルなんて…


「ま、No.2とNo.1が次元が違いすぎるんだっぺな」


私はそんな人から訓練を受けていたのか…


「まぁともかく、しばらくは相手の動きを待ちましょう…その間にレンジ君…あなたに戦闘ののいろはを教えるわ」


「え?今からですか?」


「えぇ…外に出なさい」


私達は表へと向かう…