沈黙…


ナナちゃんは俯いたままだ…


しかし、その沈黙を破ったのはナナちゃんだった


「……試す、とかはイヤ…」


「…え?」


「アンタを…死神にする為とかの理由で大事なものあげたくないよ…そりゃ…アンタの事は好きだよ…?でも…女の子にとっては失う物はあるし…一生の内に1回だけなんだよ…?」


「あ…ゴメン…!」


僕が謝った後



時計の音がコチコチとやたらに耳にまとわりつく







「でもさ」


ナナちゃんがポツリと呟き、僕の方を見る


「……ちゃんと…優しくしてくれるなら……良いよ」


「…え?」


「優しくしてくれる?」


再度問いかけてくるナナちゃん


思わずコクコクと頷く僕






「……シャワー行ってくる」



!!!


ナナちゃんはシャワーに向かってしまった…!


どどどど!


どうしよう!!


言ってみたら…!


ナナちゃんが…




かか、覚悟を決めてしまった!!


……


いや…でも…


ついに…ナナちゃんと…


身体を重ねる事が…


中学生で…!


小さい時から好きだった…ナナちゃんと…!




あれこれ考えてる内に、ナナちゃんがシャワーから出てくる


ナナちゃんは僕に目を合わさず小さな声で僕に呟く


「……次、どうぞ…私……部屋で待ってるから…」


ナナちゃんはそう言い残すと2階に上がってしまった


僕はいわれるままにシャワーを浴びる


…どうしよう…


そういえば…アレ持ってないよな…


ゴムってやつ…



どうしよう…


避妊はしないとマズイよな…


「クンクン…」


僕は自分の体の匂いを何度も嗅ぐ


「く…臭くないよな……良し…!」






そして…僕はナナちゃんの部屋のドアの前に立つ…