「ばかか?お前らLV1装備でライオンと戦うなんて無謀すぎる。」

そう男は怒鳴り気味に言い放った。

「一つ聞くが、オレと同じ技でなぜ倒せたんだ?オレのときは全く歯が立たなかったのに……。」

「新米プレイヤーだな?助けてやったお礼ってことで少し来て欲しい所がある。」

「オレの質問に答え…………」

「はい、分かりました。助けてもらったわけだし……」

ダイチはサクラにまぁまぁと言うようにそう言った。

「それじゃ行くか!!!セット・オン・モーション ビギネージへ――。」

瞬きすれば目の前はたちまち違う風景が映った。

「ここがビギネージ、新米プレイヤーのほとんどはまずここに来る。そんな場所だ。

それで本題に入るが、オレたちのギルドに入らないか?今のとこ戦力が2番目だ。

タダで入ってもらうわけじゃない。入ってくれればすぐにLV6スキルまでの装備を提供

する。どうだ?悪い話じゃないだろ。」

「ゴメンなさい。今は純粋にこのゲームを楽しみたいんです。

それにまだまだこのゲーム世界観分からないし……」

すぐさま、ダイチはそう言った。

「ダイチが言うならオレもよしとくぜ。」

二人はそう言うと、町のどこかへ行ってしまった。

「またか……最近のプレイヤーは全くギルドに入ろうとしない。

それだけの大物になれる素質の奴らなのに……

いずれこのギルドも落ちるな。エナジーに新たな風が吹くか……」