傘の中。



ていうかまず普通は上下左右の人と
友達になる予定だったのに
左側は壁だし右側は男子ってどうなのよ!


と、逡巡していると
「ふはっ」と笑い声がした。


横を見ると私に声を掛けたのは
隣の席の男子だった。

それが神原敬司との出会いだった…。


「はい、これウォークマン。」


「あ、ありがとう…」


すごくキラキラした笑顔でウォークマンを渡された。

これにときめかない女子はあまりいないと思う。