汐海side
今日は6月13日。
只今の天気、晴天なり。
私こと梅澤汐海の体調は、残念ながら良好。
心は曇天。
リビングには窓から入ってきた太陽の眩しい光と、
母が作った朝食と弁当の良い香りがする。
時刻は午前6時50分。
友達の莉奈がそろそろ私の家に着く時間。
お気に入りの赤と白のチェックのスニーカーを履いた時、階段から声が降ってきた。
「おはよう、汐海。いってらっしゃい。」
「おはよう。行ってきます。」
頭をポリポリ掻きながら降りてきた父親に返事をし、
傘立てから傘を取り、玄関のドアを開ける。