〜和子side〜
「ごめん。私、優先輩が好き。
…いち君を、恋愛対象には見れない」
いち君から、好きと言われて3日。
ようやく、自分の気持ちを伝えることができた。
「本当に、ごめん…」
「いや、…いいよ。
俺こそ、悩ませてごめんな」
私に気を遣わせないための言葉。
優先輩と同じ優しさなのに、
私の心は、優先輩じゃなきゃダメ。
優先輩にしか、ドキドキしない。
「ただ、友達として、これからも仲良くしてほしい」
申し訳なさそうに、いち君はそう言った。
「うん!それは、する!」
「ありがとう」
そう笑ったいち君に、私も自然と笑い返した。
よかった…。
私は大きく息をついた。


