リミット



「こんにちは!」


テンパって挨拶すると、優先輩は、うん。と笑って答えてくれた。


「あのさ、…さっきの、幼馴染くん。
なんかされた?」


幼馴染くん?…いち君のことか。


その話か…。言うべき…?


告白されました。けど私は優先輩が好きなんです。


これ、告白しちゃう流れ?


いや。待って、心の準備がまだ…。


「和子ちゃん?」


「はい!……えっとー、」


どうしよう。どうするべき?


「言いにくいなら、言わなくていいよ。
ただ、俺が気になっただけ」


優先輩は、優しく笑った。


「あ…」


何も答えられなかった。


優しさに甘えてるのかな、私。


好き。


伝えたい。


でも、まだ…。


弱い自分に、苛立った。