リミット



***

靴を履き替えて外に出ると、日が傾いて空がオレンジ色に染まっていた。


一人でいると、優先輩のことばかり考えてしまう。


いないかなー。と探してみたり


あの人、優先輩に似てるとか思ったり。


あの門に寄りかかってる人とかそっくりだなぁ。


顔はよく見えないけど。


あー…。重症かな…。


「和子ちゃん」


寄りかかってる人が、そう言った。


「優先…ぱい…」


ほ、本物!本物だった!


告白するとか決意した後だから、いつもよりドキドキする!


なんでいるんだろう?


待ってたとか?


いやいやいや。


あー!期待するな!自分!