リミット



***

「これでいいかなー…」


手近にあったいくつかを持って呟くと、扉が開く音がした。


「見つかった?」


「いち君…。どうしたの?」


一瞬、優先輩かと思った…。


少し残念がってる自分。


いち君に失礼だな…。


「いや、…和子が1人だったから」


「え?息抜きしたかったから大丈夫だよ」


心配…なのかな?必要ないのに。


「あの先輩と会うかもしれないだろ?」


「あの先輩?……優先輩のこと?」


いち君が、私に近付く。


「なんで、会ったらいけないの?」


後ずさりをしながら、いち君に聞く。


背中に何かが当たった。


棚だった。これ以上、下がれない。


ゆっくりと近付くいち君の表情は真剣。