*** 「よいしょ…。はぁー」 荷物を置いて、私は息をついた。 「大丈夫か?」 いち君がそう尋ねたとき、資料室のドアが開いた。 「あ、和子ちゃん。…と?」 「先輩!」 優先輩だ!今日もかっこいい! 「どちら様?」 優先輩は、私の後ろに視線を向けて言う。 「え?あっ。えっとー、いち君です!」 ちがう!もっと何か他にある! なんて言えばいいの⁈ 「どうも。松永一です。 小さい頃、近所に住んでたんです」