それにしても、テンション上がりすぎた。
(恥ずかしいな…)
いち君…松永一君は小学2年まで仲が良かった男の子の友達だった。
いち君が親の都合で転校して以来、今日久しぶりに再会した。
「うわあ、懐かしい。元気だった?」
朝のショートが終わって、改めていち君に話しかける。
「おう。和子こそ寂しくなかったかー?」
小さい頃は「一」を“はじめ”とは読めなかったから、いち君と呼んでいた。
(家が近所なのがいち君だけで、いつも一緒に登校してたんだよね…
転校しちゃった直後は寂しかったなぁ…)
「全然!大丈夫だったよ」
「え!なんか寂しい!」
いち君は爽やかに笑う。
よく笑う男の子の面影を見つけて、なんだか懐かしいようなくすぐったい気持ちになる。


