リミット



顔が熱い。

ほんと何してんだよ、俺。

よく見ると、和子ちゃんの顔が赤いことに気づく。


(俺も同じくらい赤いかな…)


自分の頰に手の甲を当て、顔の熱を手の冷たさで吸収した。


(はー、本当に何やってんだ)


なんとなく気まずいまま、「部活に行きます」と言って和子ちゃんは資料室を出ていった。


別れ際の「またね」が少し恥ずかしくて。

なんだこれ。

なんなんだ、これ。