謝られて、私は顔を上げた。


「なんで謝るんですか!
だったら私だって、優先輩を1人にしてます!」


「…そっか。お互いさま?」


そう笑って言葉を続ける。


「受験終われば卒業だし…ここでちょっと距離を縮めておこうか?」


「…へ?」


楽しそうに笑う先輩。


何⁉︎なんか急に意地悪!


「な、何をするんですか…」


距離を縮める…?


と、先輩が耳元に口を寄せる。


「和子」


「…っ!」


真っ赤になって肩が跳ねた私だけど、優先輩も負けじと真っ赤だった。